根上がり・根洗いミニ盆栽の作り方

根が露出した樹形のことを
根上り、根洗いといいます。

「なぜこうなるの?」って
不思議な感じがしますよね。

今回は根を露出させたミニ盆栽の
作り方をお伝えします。

根上りと根あらいの違い

根上りはなぜできる

古い森では、寿命を終えた大木が
倒れて苔むしているのを見かけます。

そのコケから、木の幼木が育って
いるのを見たことはありますか?

それが、根上りの始まりです。

やがてその幼木は、コケがため込んだ
水を得ながら根を伸ばし、根の先端が大地に届きます。

それから数十年を経て木は大きくなり、
倒木は微生物に分解されて土になり、消えていきます。

新たに育った木の根元には、かつて
倒木のあったところが隙間になり、
隙間の上に木の幹、隙間の下に大地が広がります。
この姿を再現したのが根上りという樹形です。

根洗いはなぜできる

木を支えている大地。

ところが、何年かに一度の大雨や河川
の氾濫で、根元の土砂がさらわれたり、
侵食して根がむき出しになってしまうことがあります。

この場合、根上りのような隙間がありません。

網の目のように張り巡らされた根が
そのまま幹を支え生きています。

そんな姿を再現したのが根洗いです。
※草物を鉢から抜いてつくるのを根洗いといいますが、それとは違って、盆栽の場合は根の面白さを鑑賞します。

根上り、根洗いの作り方

根を育てる

根上りも根あらいも共通して最初にすることは、根を育てることです。

通常は植え替えの時に、長く伸びた
根を切り詰めたり、重なり合う根を
八方に伸びるように整理しながら、
根を長く伸ばさないようにしていき
ますが、根上り、根洗いを作るときは根を長く育てます。

育て方の違い

根上り⇒長く伸びる根を切らず、伸びるままに育てる。
値洗い⇒太い根を切り詰めて細い根を増やしながら根を伸ばしていく。

根の上部を露出させる

根上り⇒伸びた根の上、3分の1ほどを露出させて植え替えます。
露出させたところに倒木(太めの木の枝)を挟んでおきます。

根洗い⇒植え替えの際、土の上半分を
丁寧に取り除き、下半分を大きめの鉢に植えて育てます。

露出した根で木を支えられる程度にしておきます。

※どちらも、根を露出させて植え替えます。
幹の根元から上の樹形も考りょして、
特に木の“流れ”を失わないようにします。

幼木から根上りを育てる

自然界の根上りをあまり意識しないで作ってみましょう。
根上り0002

実生(みしょう)苗=種から育てた
幼木をホースに植え替えます。

ホースは10㎝ほどに切っておきます。

ホースに植えつけたら、ホースごと鉢に植えます。

2年ほど普通に育てます。

次の植え替えの時にはホースを
ハサミで切り開いて用土を払うと
根上り状態になっています。

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ミニ盆栽の正面を決める手順と3つの要素

木を鉢に植え付ける時は木の正面を定めます。木の正面を決める要素は次の3つです。

  • しっかりした根張りが見える位置
  • 幹のよく見える位置
  • 枝が左右に伸びている位置

正面を決める手順を紹介します。

木を真上から見る

上から見る
盆栽に仕立てようとする木を真上から見てください
写真の上下に短く、左右に長くなっています。

長い軸に直角に向くところが正面になります。
2方向のうちどちらかになりますが、
まだどちらが正面か決めていません。

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根張りを見る

根張りを見る2

根張りを見る1

根も枝ぶりと同様に
左右にしっかり広がっている方のどちらかが正面になります。

2枚の写真を見比べて根張りがしっかりしている方が正面です。

この木は根張りに大きな差がありませんから
根張りの点ではどちらが正面でもよいのです。

次に幹がよく見えるのはどちらか、を見ていきます。

幹を見る

枝ぶりと根張で正面がどちらかはっきり決められなくても
幹がよく見えるなら、そちらを正面にしましょう。

上下2枚の写真を見比べると
怪長なら下の写真の方を正面にします。

優れた盆栽は
根張、幹、枝ぶりの3つがそろっていますが、
正面に3つの要素をきちんと備えた木は
ありそうでいて、なかなかありません。

幹が曲がりがある場合は
左右に揺れている方、曲がりが分かる方が正面です。
前後に揺れている方を正面にはしません。

困るのは、枝ぶりと根張りと幹が合わない時です

はじめから合わせながら仕立てることができれば
それほど大きくずれないのですが、

仕立て鉢やポット、畑で育てているうちに
何かのはずみでずれることがよくあります。

この場合は幹、根張を優先して、
それに合わせて枝ぶりを整えます
数年間の時間をかけて剪定することになります。

曲がりのある幹で左右の揺れを優先したい場合は
根張りをみせることは一時、諦めて
根張が良くなるまで待つことになります。

すべてを満足できる正面がない場合も多く
そういう時は数年かけて辛抱強く樹形を
整えていかなければなりませんね。

ここから先は余談ですが…

自然の木を見て素晴らしいと感じる時って
見ている方の人間はどの位置に立っているのでしょう

遮るもののない広い大地にまっすぐ立つ木を見る時は
風上に立つと幹がよく見えることが多いですね。

風を受ける方の枝が少ないからです。

山の斜面で木を見るときは、高い位置から見ますね。
下から見上げると、枝や葉で幹が隠れて
よくわからないからです。

逆に紅葉などは斜面の下から見ると
枝が木に覆いかぶさるようになって
色彩が豊かですが、
やっぱり根張りと幹と枝と葉が見える位置に立つのが
一番いいですね。

盆栽もそれと同じで、
根張りと幹と枝ぶりがよく分かるように
仕立てるのが理想ですね。

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ミニ盆栽を作る手順|写真で解説

作り方の手順

このミニ盆栽をつくってみます

ミニ盆栽写真6-1

(1)穴の開け方で穴を開けたぐい呑です。
 丸いプラスティックの皿に入っているのは火山礫(軽石)と乾燥した腐葉土です。
 水色の楕円形の小さい器に入っているのが、粒の多きな火山礫です。

ミニ盆栽写真6-2

(2)鉢の底に網を置きます。穴が隠れる程度の大きさです。
 大きすぎると網が浮いて、穴と網の間に隙間ができてしまうので
 ちょうどよい大きさにカットしてください。

ミニ盆栽写真6-3

(3)大きめの火山礫をを網が隠れる程度に入れます。

ミニ盆栽6-5

(4)あらかじめ用意してあったミニ盆栽用の木。
 これは、ナツヅタを種からそだてて2年目の苗木です。
 太い根(ゴボウ根)を切り落として、細い根だけ残してあります

ミニ盆栽6-4

(5)小さめの用土を底から3分の1程度入れます。

ミニ盆栽6-6

(6)用意しておいた木の根が全体に行き渡るように入れます。
 この時、木の正面と鉢の正面を合わせて傾きなども確かめておきましょう。

ミニ盆栽6-7

(7)残りの用土を入れます。
木の傾きが崩れないように指でうまく抑えながら用土を入れていきます。
   
用土が鉢の9分目ほど入ったら、削っておいた割り箸の棒で優しく、
根を痛めないように、サクサクと用土を押し込めていきます。

鉢のふちの方に向けて押していくのがコツです。
手のひらの上で、鉢を回すとやりやすいです。
ろくろを回すように台を回転させながらやるとよいでしょう。

※この写真は金属の棒を使っています。

怪長は初めて盆栽をつくった時からこの棒なのでこれ以外は使いません。
慣れてくると棒の先に当たっているのが根か用土か分かるようになります。

ミニ特・ミニ盆栽2-8

(8)用土を詰め終えたら、じょうろで十分に水をかけます。水はどっと一度にかけず、少しずつかけます。鉢の底の穴から水がポタポタ落ちる程度のかけ方です。

穴から出てくる水ははじめのうちは濁っていますが、次第に透明になってきます。
細かい粉が外に出終わった状態です。水が透明になったらOKです。

ミニ盆栽6-8

(9)とりあえず、これで完成です。

樹種はナツヅタです。
秋になると真っ赤になります。きれいですよ。(^^)

完成したら苔を張っていきます。
苔の張り方はこの記事を参考に⇒苔はミニ盆栽に必要?それとも不要?|メリットとデメリット

全体に張っても良いですし、少し隙間を開けても良いです。
苔をはらなくても良いです。
※写真では苔をはらずに完成させました。

苔を乗せると、見栄えが良くなります。

今は威厳も貫禄もない1年生盆栽です。

今は鉢の方が大きくてバランスが悪いですが
3年ほどしたらちょうどよくなります。
樹形がどうも変だと思うかもしれませんが、心配はありません。

長く付き合っていくうちに枝ぶりも、
根張りも良くなり、幹も太くなっていきます。

苔は水の蒸発を防ぐ効果がありますが、
その半面、水がどれくらい鉢に入ったのかが分かりにくくなりますから、
苔を載せた鉢に水をやるときは少し多めにした方が安心です。

水をやるのは盆栽の基本、かつ重要な作業です。

盆栽の命と言っても過言ではありませんので、
水のやり方をこちらのページで詳しく説明します。

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