ミニ盆栽なぜなぜその9「樹形ってどうやって決めているの」

「ツルの形の盆栽があってもいいじゃない?」
「カメでもいいんじゃない?」
「いや、もっと自由な形の盆栽が‥」

針金で枝や幹を曲げることができるので
螺旋(らせん)階段のような幹の盆栽‥
蚊取り線香のように渦を巻いたミニ盆栽‥

造形的な盆栽をつくるのは可能です。

怪長(ブログ管理人)はそんなミニ盆栽を
作ろうとは思いませんが、先日、ある幼稚園児が
描いた木の絵を見て「ドキッ」としたのです。

50年後のミニ盆栽展にはこんな樹形が?

その絵とは
子どもの木

子どもの絵を真似して描きました。
本当は、子どもの方が上手です。

要するに、造形的な木なのです。

ただ、この絵は想像ではなくて
いつも家の近くで見ている木。

そう、街路樹です。

歩道を歩く人に接触しないよう
下枝は取り除いてあります。(左の木)

盆栽でいう「一の枝」「二の枝」はありません。

電線や電話線の邪魔になるので
接触する部分も取り除いてあります。

木の頂上にあたる「樹冠」がありません。(真ん中の木)

道路標識を覆ってしまわないように
その部分だけ枝を切り落としています。(右の木)

もう、樹形と呼べるものではなくなっていますね。

でも、これは、まぎれもなく
子どもたちが日常、見ている木なのです。

カミさん:「ヤシの木みたいで、かわいいわね」
怪長  :「‥‥」(ムッとして無口)

50年後のミニ盆栽展に
こんな樹形?の作品が展示されたら、
あなたは、どう思いますか?

怪長は、すでに土になっていますが
あ、あなたも、土かもしれませんね。

まあ、そんなことにならないためにも
樹形は人間がつくり出すものではない
ということを継承していきましょう。

樹形はどうしてできあがる?

木それぞれの持つDNAと木の育つ環境です。

DNA的には、松類のように、真っ直ぐ高く
伸びる木と、モミジなど広葉樹のように、
広く枝を広げる木の2タイプがあります。

どちらのタイプにも共通しているの
下の枝ほど長く、下を向いています。

木の頂上に近い、若い枝は短くて
上を向いています。

過酷な自然環境がない限り、どちらのタイプも
樹形は三角すい、もしくは半球の枝振りになります。

どちらかというと松類は三角すい
広葉樹は半球に近い形になります。

育つ条件が良くてまっすぐ健やかに育つと
「直幹(ちょっかん)」という樹形になります。

実際には、風や雪といった自然の力が働いて
木はDNAの指示通りに育つことは難しいのです。

種が落ちた場所が、斜面だったり、崖っぷちだったり
硬い岩盤の上、地面の中が岩だらけだったりもします。

根を八方に伸ばしたくても、岩があるために
片方だけしか伸びなければ、幹は斜めに立ち上がり、
「斜幹(しゃかん)」「模様木(もようぎ)」という樹形になります。

崖っぷちならば幹は下に向かって垂れ下がり
枝先が上に向く「懸崖(けんがい)」「半懸崖」

海岸沿いの風の強い斜面では、枝が風下に伸びて
「吹き流し」という樹形になります。

地面の浅いところに広い岩盤層があると
根が地表を這(は)い、根がむき出しになった
ところから幹が立ち上がり「根連なり」という
樹形になります。

木が風や雪で倒れてもなお生き続けると
枝が幹になり「筏(いかだ)吹き」になります。

倒れて朽ちかけた大木の上に種が落ちれば
「根上り」という樹形になり、

川の氾濫で川辺の土が削り取られ
根がむき出しになれば「根あらい」

などなど、樹形には樹形ができる理由があるのでした。

どんな樹形であれ、木の葉が効率よく太陽の光を
受けられるよう、枝が伸びたり枯れたりしながら、
長い年月を経て、樹形が固まっていきます。

そうして生き延びた、大きな古い木を見て
「おお~、素晴らしい!」と感じた人間が
その木の形を再現しているのが樹形なのです。

ということで、自然の摂理に従わない
造形的な樹形というのは、盆栽にはないのです。

自然界であり得る範囲が樹形なのだと
怪長は思っているのでした。

とはいっても、自然が相手ですから
「え~っ、うっそぉ~!」というような
すごく奇妙な形の木もありますけどね。

樹形の記事はこちらにもあります
ミニ盆栽樹形のいろいろ|変わり種の樹形
ミニ盆栽樹形のいろいろ|よくみる樹形

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