ミニ盆栽なぜなぜその5「すごく大切な鉢底の穴」

鉢の底に穴が開いているのは普通ですよね。
水を抜くためですから。当然です。
でも、穴が1個じゃなくてたくさん開いていたら。
「なんで‥?」って考えてしまいませんか?
鉢に穴をあけてあるのは2つの理由があるのです。
ひとつは、あなたも知っている水抜き。
もうひとつは、木を鉢に固定するためです。
これ、意外に重要な役割なのです。
鉢に木を固定するのを軽く見ていると
後々、重いペナルティーが‥。
というほどではありませんが、
木を枯らす原因になります。
うんちくは後にして、さっそく使い方をお伝えします。
針金を通して木を固定する
冒頭の写真にあるように、
穴が1個の鉢、2個の鉢、3個の鉢、5個の鉢があります。
探すと、いろんなのがあります。
お気づきですか? 大きい穴と小さい穴がありますね。
小さい穴に針金(アルミ線、銅線)を通します。
小さい穴の両方から針金が出るようにして
準備をしておきます。
それから用土を入れ、
木を置いて、針金で根を固定します。
あまり強く縛らないようにして
木がぐらぐらしなければOKです。
余った針金をハサミで取り除きます。
根が片方によっているときは
こんな使い方もあります。
▲上の図のように、太い針金に
細い針金を巻きつけて小さい穴から通します。
鉢穴が1個しか開いていない場合は
鉢底ネットを太い針金で固定します。
太い針金は「U」字型に曲げておいて、
針金を通した後で、先端を曲げると固定できます。
それからネットに細い針金を通します。
そうすれば根を固定することができます。
はじめのころは理由が分からなかった
怪長(ブログ管理人)がミニ盆栽を始めたころは
なぜ、穴がいくつも開いているのか
理由が分かりませんでした。
かみさんが
「どうして、小さい穴が開いてるの?」
「こっちは大きい穴が2つあるけど、なして?」
と聞いてきましたが、怪長は聞こえないふりをしてました。
針金を使って木を鉢に固定することを
ぜんぜん知らなかったのです。
怪長の住んでいるオホーツクでは
5月に強い風が吹きます。
9月は台風から変わった熱帯低気圧で
強い風が吹きます。
ある日、会社から帰ってくると、かみさんが
「盆栽、風で飛んだから棚に戻しておいたよ」
怪長:「ありがとう」
「鉢だけしかないのもある」
怪長:「えーっ、木は?」
「さあ~」
慌てて探したら、家の近くの道路脇に転がってました。
根が乾いてひん死の状態でした。
大地をつかむ役割は重要なのです
根は水や養分を吸収するだけではありません。
もう一つ、とても重要な役割があります。
大地に木を固定するのです。
盆栽もミニ盆栽も全く同じで
鉢という大地(の替わり)に木を固定します。
木がぐらつくと、根と用土の間に隙間ができて
水分や養分を吸収するのが難しくなります。
それだけではありません。
隙間が空いた部分は根が成長しませんから
伸びる根と伸びない根ができてしまいます。
そうなると、枝の成長にも影響が出て、
徒長枝の原因にもなります。
つまり、樹形を乱すことにつながってしまうのです。
時には、怪長のミニ盆栽のように
風で脱走することもあります。
木を針金で固定するのに少し抵抗を感じるかも知れませんね。
針金が根に食い込むほどきつく締めつけさえしなければ
問題はありません。
そのまま何年も植え替えしないでいると
食い込みますが‥。

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