なぜミニ盆栽は芽摘みをするのでしょう。せっかく、新しい芽が出たのに摘み取ってしまうなんて‥と思ったことはありませんか?
新芽ってなに?
木は、冬になる前に次の年の春に備えて葉や花の芽を作ります。
紅葉が終わって葉が散った後の枝の先端には、まだ固いふくらみがあります。
それが、翌年の春になると開いて、葉になったり花になったりします。
葉になる新芽は、そこからどんどん枝を伸ばして木を成長させます。
木は、新芽のある先端に養分を送リ込みますから、そこが成長の先端です。
つまり、新芽は葉の子ども、枝の子どもみたいなもので、成長する勢いの強いポイントと言えます。
芽を摘む理由
新芽をよく見ると、大きいのと小さいのがあります。
大きいのは春、真っ先に開いて葉を広げます。小さいのは少し遅れて開きます。
さきに開く葉は、勢いがある。後から開く葉は、勢いが弱い。
大雑把にいうと、そういう違いがあります。
芽摘みは、真っ先に伸びようとする枝の勢いを抑えて
弱いところの勢いを失わせないようにするのが目的です。
なぜ、勢いを均等にする必要があるの?
自然界の木は、だれも芽摘みをしませんから勢いのある枝がどんどん伸びます。
やがて、その木らしい樹形になっていきます。
ところが、盆栽は自然の木のように、大地に根を張っていないので
放っておいてもその木らしい樹形にはなりません。
伸びる枝がどんどん伸びて樹形が崩れてしまいます。
盆栽は、言い換えれば本物の木のミニチュアですから、
樹高だけでなく、枝の間隔、葉の大きさなど
それぞれがミニチュアにならないとバランスが悪くなります。
芽摘みをするとどうなるの?
芽摘みをすると、木は、次の新しい目を出そうとします。
芽摘みをしなかったところが先に伸びて、
芽を摘んだ後から出てきた2番目の芽がその後から伸びて、勢いがそろってきます。
枝の先端の勢いが止められると、枝の途中や幹から新しい枝を作るための芽が出てきます。
すると、小枝も増えて、小さい木なのに自然の木のように見えるようになります。
自然界では、新芽が蝶の幼虫などいろいろな虫に食べられて、なくなることが良くあります。
すると、木は次の芽を作って新しい葉を作ろうとします。
そういう性質を利用して、勢いを均等にして、小枝を増やすのが芽摘みをする理由です。
自然の木は、伸びる力を最大限に生かそうとするのに対し
盆栽は木の持っている能力を可能な限り引き出します。
チームワークを駆使して小さい体でも大きな木に見えるようにするのが盆栽といえるかもしれません。
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