深呼吸をしながら、高さ10㎝の枕を腰に当て
両足を伸ばして仰向けになったまま「何もしない」。
これを1週間続けているうちに、腰に少し変化が現れました。
腰の筋肉が少しだけ柔らかくなったのです。
「気のせいだ」と言われれば「そうかもしれない」
と思ってしまうほどの小さな変化でした。
具体的には10㎝の枕を腰に当てても
「枕の高さを感じない」というものです。
枕は縦に2つ折りにしたものを、硬く丸めて使っていました。
腰を当てると少し沈んで低くはなりますが、
「腰が少し反るようになった」というのが実感です。
こうした変化があったからといって、
腰痛は軽くなったか?といえばそうではありません。
やはり、朝は洗面台に左手を当てて顔を洗っていました。
変化はもうひとつありました。
それは、腰にではなく、ポジティブオジサンの心の変化です。
「何か、違うことをやってみてもいいかな~」というものです。
要するに、同じことを毎日繰り返していると、飽きてくるのです。
そこで、腰に当てている枕をほかの場所にずらしてみることにしました。
10分間、腰に当てたら、次は数㎝上にずらして深呼吸を数回。
それが終わったら、さらに数㎝上にずらして、深呼吸。
20分ほどの時間をかけて、肩のあたりまで枕をずらします。
なんとなく、腰から背中の筋肉にたまっていた
乳酸がしみ出して、体中に回る感じです。
ジワーッと眠たくなります。
なかなか、気持ちの良いものです。
そこで、その動作も加えることにして、1週間が経過しました。
この間、常に心掛けていたのは深呼吸と脱力です。
鼻から吸ってゆっくりと吐く。
眠っている人のようにゆっくり。
息を吸うとお腹が膨らむ腹式呼吸です。
力を抜けば抜くほど枕に乗った背骨が
反る感じが分かるようになります。
筋肉の中の乳酸がしみ出してい
くのを感じ取ることができます。
すると、もうひとつ気持ちの変化が起きました。
膝を立て左右に倒して分かったこと
あまりにも眠くなるので
「膝を立ててみようか」
という思いが沸いてきます。
その次には「立てた膝を倒してみようかな~」。
柔道家が言った「眠るな」を実行しようとすると、
自然にそういう発想になります。
まず、お尻に一番近いところに枕を当て、
踵(かかと)を床につけたまま膝を立てます。
角度は適当です。
膝を立てて腰に力が入らない状態ならOKです。
太ももの重みが股関節に伝わり、腰が沈みます。
そこで深呼吸を数回して、両膝を
左にゆっくり倒してみました。
最初は、腰に力が入ってしまいますが、
倒した後で力を抜いて深呼吸を数回。
すると、倒した反対側の右のお尻から腰、
右の脇腹にかけて筋が突っ張るのが分かります。
「あ~これ、みんなつながっているのかな~」
今度は、逆。右側に倒してみました。
「おやっ?右と左とでは、膝の倒れ方がまるで違う」。
ポジティブオジサンにとっては大きな発見でした。
その違いとは、両膝を左に倒した時の右膝の倒れ方と、
右に倒した時の左膝の倒れ方が異なっているのです。
左に倒すときの右ひざはスムーズに倒れるのに、
右に倒したときの左ひざはほとんど倒れませんでした。
角度にすると、右ひざは左に60°傾くのに対し、
左ひざは右に45°しか傾きませんでした。
力を入れれば、左右同じように倒すことは
できますが、それはしませんでした。
なぜなら、そもそも「何もするな」「眠るな」
からスタートしたことだからです。
「何もするな」「眠るな」を「力を抜く」「深呼吸をする」
に置き換えて、続けてきた動作ですから
「左右のバランスが崩れている」そ
れを自覚することにとどめることにしました。
それからは、枕をずらしながら
「立てた膝を倒し、力を抜いて深呼吸」。
これを徹底して行いました。
毎日、20~30分続けていくうちに、
腰痛は少しずつ楽になっていきます。
ポジティブオジサンの気持ちも
「やらないよりはいい」から「やったほうがいい」に変化します。
半年後、さらに大きな変化が現れました。
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